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佐賀実証実験 実施レポート

SUM基準TKB × イタリア型をモデルにした「避難所広域支援隊」実証実験


2025年10月27日〜31日、佐賀県伊万里市・唐津市にて、一般社団法人 避難所・避難生活学会の主催、株式会社シェルターワンの共催により、5日間にわたる大規模な避難所運営の実証実験を実施しました。本レポートでは、その背景、実施内容、参加者89名のアンケートに基づく定量的成果、そして今後の展望をお伝えします。


背景 ── なぜ「避難所広域支援隊」なのか

阪神・淡路大震災、東日本大震災を経て能登半島地震に至るまで、日本の大規模災害では避難所の劣悪な環境による災害関連死と、被災自治体職員への過度な負担と業務遂行不全が繰り返し構造的な課題として浮上しています。

これに対し、避難所・避難生活学会は、イタリア市民保護局(Protezione Civile)のシステムを参考に、国や自治体の境界を越えて迅速に展開できる「統合運用システム」──ハード・ソフト・運用を一体化した仕組み──の必要性を長年にわたり訴えてきました。能登半島地震以降、TKB(トイレ・キッチン・ベッド)という言葉の浸透とともにこの主張への関心は一段と高まっています。

こうした機運を背景に、SUM基準(標準化・ユニット化・機動力化)を満たす資機材と、多様な専門性を持つ官民の人材・手順をパッケージ化したイタリア型をモデルとする「避難所広域支援隊」の実効性を実動訓練で検証するため、本実証実験を企画しました。


実証実験の概要

想定被災シナリオ

線状降水帯が北部九州沿岸に停滞し、伊万里川・松浦川流域に記録的降雨が発生。伊万里市が被災し、要請を受けた民間企業が唐津市の備蓄基地から資機材を輸送、避難所を設置・運営する──という広域相互支援のシナリオで実施しました。

期間・場所

  • 実施日: 2025年10月27日(月)〜 10月31日(金)の平日連続5日間
    • 資機材設置:2日間 / 実証実験:2日間 / 資機材撤去:1日
  • 避難所想定: 旧伊万里市立松浦小学校(佐賀県伊万里市)── 廃校の校庭・体育館・駐車場を利用
  • 備蓄基地想定: 旧唐津市立箞木小学校(佐賀県唐津市)── 廃校の駐車場を利用

参加規模

避難者役 約45名、支援者役 約15名の計約60名が宿泊参加。このほか見学者として約200名が来場しました。

実施体制

  • 主催: 一般社団法人 避難所・避難生活学会(企画・総合指揮:水谷嘉浩)
  • 共催: 株式会社シェルターワン(資機材調達・ロジスティクス・設営管理)
  • 後援: 佐賀県、伊万里市、唐津市

主な協力機関

本実証実験は、自治体・医療・福祉・NPO・民間企業の多層的な連携によって実現しました。

  • 佐賀県(企画・調整)、伊万里市唐津市(フィールド提供・企画・調整)
  • 一般社団法人佐賀災害支援プラットフォーム公益社団法人Civic Force(運営支援)
  • 認定NPO法人ジャパンハート(医療・福祉支援)
  • 日本赤十字社佐賀県支部(医療支援)
  • 認定NPO法人日本レスキュー協会佐賀県獣医師会(ペット支援)
  • 清水建設(広報支援)、アクティオ(資機材提供・技術支援)
  • 寝具協会ホワイトハウス(資機材提供・技術支援)ほか

実施内容 ── 5日間で何を行ったか

実動訓練の5つの柱

本実証実験では、伊万里市松浦小学校を避難所として以下の実動訓練を実施しました。

1. 「48時間以内のTKB展開」の実証: 大災害を想定して広域から資機材を輸送し、清潔で快適なトイレ、温かくおいしい食事、質の高い睡眠環境を備えた避難所を職能人材が担い手となって設営し、48時間以内に避難者を受け入れる体制を構築するプロセスを実動で検証しました。

2. 専門職の常駐による支援機能の検証: 避難所内に、医療(JMAT・日本赤十字社)、福祉(DWAT)など各種専門職が開設当初から常駐できるスペースを設け、避難者と共同生活(同居)することで、支援活動の効率化と効果的な支援のあり方を実動を通じて検証しました。

3. TKB資機材のユニバーサル化による「誰も取り残さない」避難所の実現: 車椅子対応のトイレ・シャワー、アレルギー対応や嚥下食に対応したキッチンカー、介助を前提としたベッド配置、ペットとの同居環境を整備。支援者役・避難者役の参加者が実際に体験し、定量的・定性的な評価を行いました。

4. ペット同行避難と救助犬運用の検証: ペットの専門家による受け入れ体制を整え、同行避難に必要な専用資機材の効果を検証。また、救助犬の専用スペースを設けることで捜索活動の効率向上にも取り組みました。

5. 中小型トラックによる輸送の最適化: 山間部や住宅地に所在する避難所を想定し、4トン車・2トン車のみを使用した資機材輸送の実現可能性を検証しました。


アンケート概要(n=89)

参加者89名を対象にアンケート調査を実施しました。回答者の属性は以下の通りです。

所属別: 地方自治体 25名(28%)、民間企業(協力企業)25名(28%)、一般 16名(18%)、災害支援NPO/NGO 15名(17%)、医療機関・団体 4名(4%)、福祉機関・団体 3名(3%)、大学 1名(1%)

年代別: 20代 6名、30代 20名、40代 22名、50代 22名、60代 14名、70代以上 5名

被災地支援経験: 経験あり 37名(42%)、経験なし 52名(58%)

自治体職員、民間企業、NPO/NGO、医療福祉関係者、一般市民と多様なバックグラウンドの参加者から、偏りの少ない評価を得ています。


検証成果 ── アンケート定量データ

TKB+α 6項目の評価

参加者89名に、避難所の各環境要素について「従来の避難所と比べてどうか」を5段階で評価してもらいました。「非常に良い」「やや良い」を高評価とした場合の結果は以下の通りです。

評価項目高評価率うち「非常に良い」うち「やや良い」
K:キッチン(キッチンカー・食堂・温かい食事)94%(84/89名)57名27名
居住空間(外部シェルター/体育館併設、プライバシー)90%(80/89名)37名43名
インフラ(発電機、照明、給水)87%(77/89名)35名42名
T:トイレ(快適さ、清潔さ)85%(76/89名)28名48名
B:ベッド(温かさ、寝心地)82%(73/89名)40名33名
シャワー80%(71/89名)30名41名

TKBの3項目を含む全6項目で80%以上の高評価を達成。特にキッチン(食事)は94%と突出して高く、温かい食事の提供が避難生活の質に与えるインパクトの大きさを示しています。

安心感:TKBが整った避難所の心理的効果

「TKB等のハード面が整った避難所は、従来の避難所と比べてどの程度安心を感じるか」という設問に対し、回答者80名全員が「安心を感じる」と回答しました(安心感 100%)。内訳は「非常に安心を感じる」65名(81%)、「やや安心を感じる」15名(19%)です。

「安心を感じない」という回答はゼロ。TKBの整備が避難者の心理的安全性を決定的に高めることが、明確な数値として裏付けられました。

イタリア式避難所モデルの有効性

「自治体単独での対処が難しい大規模災害時に、イタリア式避難所の仕組み(ハードとソフト一体の広域支援)は有効か」という設問に対し、89名中88名が有効と回答しました(有効性 99%)。内訳は「非常に有効だと思う」67名(75%)、「有効だと思う」21名(24%)。「全く有効だと思わない」は1名のみでした。

外部シェルター(テント)の併設

「長期避難時に、体育館や公民館だけでなく外部シェルター(テント)も併設されている方が良いか」に対し、90%(80名)が「はい」と回答。さらに「体育館での集団生活」と「外部シェルターでの生活」のどちらが良いかを尋ねた設問では、84%(75名)が外部シェルターを選択しました。体育館でのベッド生活を選んだ回答者はわずか2名です。

プライバシーが確保された外部シェルターへの強いニーズは、在宅避難や車中泊を選択する人々を避難所へ誘導するための重要なカギとなる知見です。

寝具・睡眠環境(宿泊者33名)

宿泊参加者33名に対する睡眠環境の評価は以下の通りです。

評価項目良い評価率
段ボールベッドの寝心地(安定性、快適さ)94%(31/33名が「良い」以上)
マットレスの寝心地(厚み、硬さ)97%(32/33名)
寝具一式全体の満足度100%(33名全員が「満足」以上)

普段の睡眠との比較では、「普段と同じかそれ以上に眠れた」が18名(55%)、「あまり眠れなかった」が15名(45%)。睡眠を妨げた主な要因は「温度・湿度」が最多で、10月末の屋外シェルターにおける寒さ対策の改善余地を示す結果となりました。

食事:「寝食分離」と食堂方式への強い支持

「長期避難時に、どこで食事をするのが良いか」に対し、65%(58名)が共用の食堂で食べることを希望。個人スペースに持ち帰ると回答した15%(13名)と合わせ、「どちらでもよい」の20%(18名)を加えると、食堂方式に抵抗を示す回答者はいませんでした。

また、「インスタント食品や弁当のような食事を許容できる期間」について、58%(52名)が「数日間」、31%(28名)が「1週間」と回答。発災後早期に温かい調理食を提供する体制の必要性が、避難者側のニーズとして数値で示されました。

要配慮者対応:医療福祉関係者の評価

医療福祉支援関係者9名に対する「TKB等のハード面が整った避難所は、要支援者の受入や受援にどの程度有効か」の設問では、9名全員(100%)が有効と回答(「非常に有効だと思う」6名、「まあ有効だと思う」3名)。専門家の視点からも、ユニバーサル化されたTKB資機材が要配慮者の避難生活を根本的に改善できることが裏付けられました。

ペット同行避難

回答者89名のうちペット飼育者は23名(26%)。このうち「今回のペット同行避難の体制を見て、このような避難所にペットと避難したいか」と回答した20名全員が肯定的に回答しました(「強くそう思う」13名、「ややそう思う」7名、肯定率 100%)。

ペットを理由に避難を躊躇するケースは災害時に大きな課題ですが、専門家(日本レスキュー協会・獣医師会)による受け入れ体制と専用の分離区画を設けることで、この課題を解消できる可能性が示されました。

実証実験の有意義さ

「今回の実証実験への参加は有意義だったか」に対し、99%(88名)が有意義と回答(「非常に有意義だった」72名、「有意義だった」16名)。自治体職員から市民ボランティアまで、属性を問わず広い層から高い評価を得ています。


SUM基準による「48時間以内の環境構築」

唐津市の備蓄拠点から伊万里市への輸送・設営プロセスにおいて、SUM基準(コンテナ化・パレット化等)によるユニット運用を徹底した結果、搬入開始からわずか6時間で、エアコン付きシェルター9基、トイレ・シャワーユニット2基、キッチンカー4台、段ボールベッド60床の設置を完了しました。

従来の「発災後1週間~1,2か月の間にバラバラに届く物資を、取り扱いに不慣れな方が現場で混乱しながら組み立てる」方式と比較して、設営時間を大幅に短縮できることが実証されました。


混成チームによるプロフェッショナルマネジメントの有効性

様々な地域から参集した複数の民間企業・支援団体の混成チームであったにもかかわらず、それぞれのプロフェッショナルな仕事と、各チームをまとめ上げる施行マネジメントが適切に機能し、現場の調整ロスが最小限に抑えられました。

「モノ(資機材)」だけでなく、「人(職能人材)」と「手順(プロセスや仕組み)」がセットで提供されることで、被災自治体職員に負担をかけることなく自律的に避難所機能が立ち上がる様子が確認され、広域支援モデルの有効性が実証されました。

一事業者によるユニット運用と求償の単純化

災害時の資機材在庫引当・輸送・設営・運用・撤収・清掃、平時の管理・修理・メンテナンスを一事業者がユニット化して担うことにより、災害救助法に基づく求償に伴う事務作業の単純化・明確化が確実に行えることが確認されました。


参加者の声

アンケートの自由記述から、特徴的な声を紹介します。

「どんなことに心を動かされたかと言えば、ハード面よりも、見えないところで環境の質を維持してくれていた支援者の方々の献身や連携でした。この避難所が当たり前になるまでの道のりは平坦ではないかもしれませんが、自分の持ち場で一歩踏み出そうという目標と勇気をいただけました」── 民間企業・50代

「被災者が支援する体制を変える。被災した地域の近傍が発災直後のフェーズを担当し、長期には他地域が支援に入る2段階の対口支援を検討する必要がある」── 地方自治体・30代

「このようにペットと避難できれば、絶望を感じずに過ごせると思いました」── 一般・40代・ペット同行避難参加者

「プロの技と知識を有する職能ボランティアの重要性を改めて実感した。一方、災害に関する法的な知識、NPOや行政の役割などまだまだ学習すべき事も多々あると感じた」── 民間企業・60代

「避難所ガチャが起きないよう、一定基準以上のスタンダード化を望みます」── 民間企業・60代

「以前から、被災者が避難所運営をしていることに疑問を感じていたので、その考えの方向性が間違いではなかったと実感した」── 一般・50代


得られた知見 ── 先進事例として

統合オペレーションという設計思想

従来の日本の避難所では、各資機材の輸送・設営・運用が分断されており、特に大災害時において初動が遅れたり、最低限の生活環境を確保する資機材がそろうまで時間を要したりすることで、避難生活の質が低い状態が続いていました。本実証実験は、その分断を前提から排除し、TKBがそろった生活環境を「同時立上げ」する統合オペレーションとして設計しました。SUM基準により「まとまって動く」設計思想を具体化し、48時間以内に尊厳ある避難環境を構築できることを実証したことは、本事業の最も重要な先進性です。

広域相互支援を「社会システム」として構築

大規模災害では住民だけでなく自治体職員も被災します。長期の避難所運営に必要な意思決定・調整・実務を担い切れない局面が必ず生じます。本実証実験は、広域支援隊を「善意の応援」や「紳士協定に基づく支援」ではなく、外部支援側が自律的に機能する社会システムとして位置づけた点に大きな意義があります。

「安心」の定量化

アンケートにより、TKBが整った避難環境に対する安心感は100%、イタリア式モデルの有効性評価は99%と、圧倒的な数値で支持されました。さらに、キッチン94%、居住空間90%、インフラ87%、トイレ85%、ベッド82%、シャワー80%と、全6項目で80%以上の高評価。このデータは、自治体が導入を検討する際の合意形成の材料として直接活用できます。


明らかになった課題

本実証実験により、「48時間以内に質の高い避難所を立ち上げる」道筋は見えた一方、それを広域相互支援として再現可能な社会システムに制度化するための課題も明確になりました。

1. 職能人材チームの確保と持続可能性

必要なのは「対口支援による応援職員の増員」ではなく、SUM基準資機材を前提とした設営・維持管理・運用を遂行できる標準スキルを持った職能人材チームです。広域支援では複数組織と複数の職能が混成で機能することが前提となるため、移動手段と標準装備の整備、共通言語(用語・役割・手順)の統一、反復訓練を通じた即応性のあるオペレーションの形成、そしてそれらを統合マネジメントする組織体制が不可欠です。

さらに、こうした人材を平時から確保し、有事に動員できる状態を維持するには、訓練参加・待機・出動に対する身分保障、補償、所属組織への補填など、持続可能性を担保する制度設計が求められます。

2. 現地統合マネジメントの専門性

資機材が揃ったとしても、被災地では道路状況・敷地条件・電源水系統・気象条件等の不確実性が高く、搬入経路の確保から配置計画、動線・安全管理に至るまで、現地統合のマネジメントには高度な専門性が要求されます。建設・設備・物流・安全管理等のプロフェッショナルが避難所環境改善の中核に継続的に関与できる仕組みの構築が課題です。

3. 統合運用システム(SOP・情報共有・指揮系統)

資機材(ハード)と専門職支援(ソフト)が揃っても、両者を結合して動かす統合運用システムが弱ければ、現場は「部品の寄せ集め」になります。設営から受入、運用、撤収に至る全工程について、責任境界と判断基準をSOP(Standard Operating Procedures:標準作業手順書)・チェックリストに落とし込み、実績ログを取得できる形(KPI・記録様式の標準化)にする必要があります。

広域相互支援では、現地の統合本部が状況認識(COP:Common Operational Picture)を共有し、支援資源の割当を即時に行える体制が不可欠です。


改善に向けた提言

本実証実験の知見を踏まえ、以下の制度設計を提案します。

1. 避難所の「社会的共通資本」としての再定義と予算措置

避難所を、各自治体が個別に整備するその自治体住民のための「公共財」にとどめるのではなく、社会全体で維持・管理すべき「社会的共通資本」として再定義します。平時の維持管理や恒常的な訓練にかかる費用を、将来的には自治体の個別予算から切り離し、国が責任を持つ「国家レジリエンス予算」や「広域リスクプール資金(自治体間の相互扶助基金)」として制度化すべきです。これにより、いつどこで起きるか予測できない大災害に対して、各自治体が個別に整備する「経済的不合理性」を排除し、将来世代にも安心を引き継げる「ナショナル・ミニマム」としての避難所環境を保障できます。

2. 日本版「コロンナ・モービレ」避難所広域支援隊の創設

イタリア市民保護局の事例に倣い、ハードとソフトが一体となった実働部隊「避難所広域支援隊」を創設し、大災害を想定した広域相互支援の実動訓練を行ないます。

  • ハード運用部隊: 民間事業者(建設・物流等)が担い、SUM基準資機材を用いて48時間以内にライフラインと居住環境を確立
  • ソフト支援部隊: 医療・福祉・生活など各領域の支援団体等が担い、ハードインフラが整備された環境下でケアを提供

この二層が共通の指揮系統の下で動く体制を、内閣府(防災庁)等の監督下で官民連携(PPP/PFI)により構築します。

3. 「SUM基準」の実証と、資機材の規格標準化

「災害関連死ゼロ」を実現するため、国として確保すべき避難所機能の総量目標と品質基準(ナショナル・ミニマム)を法的に設定する。その達成手段として、本実証実験で有効性が確認された「SUM基準」の実証を重ねて、資機材の規格標準化を目指します。


他地域への展開可能性

本実証実験の他地域への展開可能性は高いと考えています。その理由は、本事業が「資機材を設営する」だけの実験に留まらず、広域相互支援を迅速に成立させるための要件──資機材 × 人材 × 手順──を時間制約の中で運用として検証した点にあります。

他の地域・団体に提供できるノウハウ

他地域においても、資機材の購入に先行して「運用の型」や「訓練の型」から検討することが成果を得る近道となります。本事業から得られる示唆、具体的ノウハウは以下の通りです。

工程設計テンプレート: 輸送から運用開始までを役割と成果物で分解し、混成チームでも48時間で立ち上げる工程管理の型

SUM基準の要件定義: スペックだけでなく、積載・搬送・設営・運用を含めた互換性を確保する規格策定のチェックリスト

職能チーム組成の考え方: 人数ではなく機能別スキルセット(設営・ロジ・運用等)を定義した人材マップと最低編成の目安

合意形成の説明材料: アンケート結果や参加者の声から抽出した「導入検討自治体向けの説得ロジック」(自治体単独運営の限界、寝食分離・食堂の有効性、外部シェルターへの支持など)

改善サイクル(AAR:Anticipation-Action-Reflection)の設計手法: 実証を「実施して終わり」にせず、当日中の振り返りとログ化によって次回の改善へ直結させる仕組み

推奨する導入ステップ

本事業が示す教訓は、避難所の質向上は資機材調達から始めるよりも、「訓練の型」から着手した方が速いという点です。他地域では次の順序で導入することで、財政負担を抑えつつ実装可能性を高められます。

  1. 共通言語化 ── 役割・用語・SOPの骨格を整える
  2. 基本ユニット化 ── 資機材・職能人材・手順の一体編成での自律的運用を確立する
  3. 統合訓練 ── ソフト/ハード両面の混成チームで統合オペレーション精度を高める
  4. 機動力化 ── 大災害を想定した広域輸送・設営の最適化と資機材の段階整備に進む

実施概要(まとめ)

項目内容
事業名48時間以内に質の高い避難所の設置を実現するためにSUM基準のTKBの展開を軸とした「イタリア型避難所運営」の実証実験
実施日2025年10月27日(月)〜 10月31日(金)
場所避難所:旧伊万里市立松浦小学校 / 備蓄基地:旧唐津市立箞木小学校
主催一般社団法人 避難所・避難生活学会
共催株式会社シェルターワン
後援佐賀県、伊万里市、唐津市
参加人数宿泊参加 約60名(避難者役45名・支援者役15名)、見学者 約200名
アンケート回答数89名

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